やさしく、ゆるく。 韓国語の勉強に役立つノート
韓国人が、日本語で書いています。
教科書では分かりにくい韓国語や、 韓国文化・日常の話をまとめています。
世界で唯一!「作った人」と「作った日」がわかる不思議な文字
はじめに:ハングルは「発明品」だった?
私たちが普段使っている日本語の「ひらがな」や、英語の「アルファベット」。
これらはいつ、誰が作ったかご存知ですか?
実は、ほとんどの国の文字は、長い時間をかけて自然に変化して今の形になったため、「特定の誰かが作った」という記録はありません。
しかし、韓国語の文字である「ハングル」は違います。
ハングルは、「誰が」「いつ」「なぜ」「どのような原理で」作ったのか、歴史的な記録が完璧に残っている、世界でも稀な「発明された文字」なのです。

1. 誰が作ったの?:名君、世宗(セジョン)大王
ハングルを作ったのは、朝鮮王朝の第4代国王、世宗(セジョン)大王です。
今から約600年前、1443年に創られ、1446年に「訓民正音(フンミンジョンウム)」という名前で世の中に発表されました。
世宗大王は、韓国で最も尊敬されている王様で、今の韓国の1万ウォン札にも描かれている人物です。
2. なぜ作ったの?:民への深い愛情
では、なぜ王様はわざわざ新しい文字を作ったのでしょうか?
そこには、当時の悲しい事情がありました。
昔の韓国では、中国から伝わった「漢字」を使っていました。
しかし、漢字は数が多くて難しいため、勉強する時間がある貴族(ヤンバン)しか読むことができませんでした。
そのため、一般の庶民たちは、
「無実の罪を着せられても訴える手紙が書けない」
「農業の記録を残せない」
といった、不便で悔しい生活を強いられていたのです。
これに心を痛めた世宗大王は、決心しました。
「愚かな民でも、1日で覚えられるほど簡単な文字を作ろう」
こうして生まれたのが、ハングルです。
つまり、ハングルは「すべての国民が平等に情報を得られるように」という、王様の愛から生まれた文字なのです。
3. どうやって作ったの?:驚くべき科学的原理
ハングルが「学びやすい」と言われるのには、科学的な理由があります。
世宗大王は、文字の形を適当に決めたわけではありません。
- 子音(ㄱ, ㄴ, ㅁ…):
発音する時の「口や舌の形」を模倣してデザインしました。
例えば、「ㅁ(M)」は口を閉じた四角い形、「ㅇ(NG)」は喉の丸い形を表しています。 - 母音(ㅏ, ㅑ, ㅓ…):
東洋哲学の基本である「天(・)・地(ー)・人(|)」を象徴しています。
広い空、平らな地、そして立っている人間。この3つの要素を組み合わせて母音が作られました。
このように、ハングルは人体科学と哲学が融合した、非常に論理的なデザインなのです。
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